向いてる?向いてない?プログラマを目指して

ゲームの良し悪しを決めるゲームプログラマ

ゲームの良し悪しを決めるゲームプログラマ

部品を組み上げて最良の作品にする仕事

素晴らしいゲームの条件とはなんでしょうか?斬新なシステム、美しいグラフィックやムービー、胸を打つストーリー、いつまでも耳に残るサウンド…いろいろな要素が思い浮かびますが、それらを生み出せる優秀な人材を集めたとしても、まだゲームを作ることはできません。なぜなら、そこにはゲームプログラマがいないからです。
彼らが作り出してくれるのは、例えるなら車やバイクの部品のようなものです。それを組み合わせて走るようにし、さらにそれぞれの持ち味を最高に発揮できるようにチューニングするのがゲームプログラマの仕事です。
そうして作られたゲームは、多くの人に遊ばれて評価され、その声をダイレクトに受け取ることができます。この2点は、ゲームプログラマを語る時の大きなポイントです。

ゲームの運命を決めることもある

ゲームプログラマと言えど、与えられた仕様書に従ってプログラムをすることに変わりはありません。しかし、敵の動きや出現頻度、メッセージが消えるまでの時間など、ゲームに関する情報は膨大で、すべてが完璧に指定されているとは限りませんし、プログラムについての知識が少ない企画者の場合、明らかに不可能なことを要求してくる可能性もあります。そうした場合、ゲームプログラマには「しっくり来る」動きやタイミングを考えたり、難しいアイデアを実現可能な形に修正する、あるいは切り捨てる能力が求められます。
ここでの判断次第で、ゲームのプレイ感や難易度は大きく変わってしまいます。発想は良いのに「これは無理」「遊べない」というゲームになってしまうこともあれば、ありふれたゲームが調整次第で「快適で楽しい」と感じてもらえるゲームになることも少なくありません。ですから、ゲームにまるで興味の無い人や、単純に与えられた仕事だけをこなしたいという人にはゲームプログラマはあまり向いていません。逆に、ゲームが好きで、積極的に企画にも参加していきたいという心構えがある人にとっては、やりがいを感じられるので、向いている仕事であると言えます。

多くの人の評価を得られる喜び

ある会社の中でしか使われないアプリを作る仕事の場合、もしバグがあったり、使い勝手が悪かったとしても、迷惑をかける範囲は限られます。何十万という人が利用するシステムの開発に携わる場合でも、利用者の気持ちを直接知る機会は少ないでしょう。ところが、ゲームの場合は発売や公開と同時に多くの人に遊ばれることになります。今の時代、その声はブログや掲示板、SNSなど、あらゆるものから目に入ってきます。ゲームプログラマには、それを受け入れる覚悟や、そうしたプレイヤーを落胆させないゲームを作るだけの技術と責任感が必要となります。
逆に、素晴らしいゲームを作れば多くの称賛の声を受け取ることができます。大変なこともあるゲームプログラマですが、ここに大きな魅力を感じ、仕事を続けられるという人もたくさんいます。もしゲームが大ヒットすれば、収入アップも期待できますし、「あの○○を作った」という肩書を得ることで将来の可能性も広がります。そのためにはプログラマとしての腕を磨かなくてはいけませんが、自分の努力や能力次第で大きな成功を望めるゲームプログラマは、とても夢のある職業と言えるのではないでしょうか。